坐骨神経が圧迫されることによって生じる神経痛とされる坐骨神経痛に悩まされている人は多くいます。
腰・お尻・太もも・すね・ふくらはぎなどに痺れや痛みなどを生じ、場合によっては歩行が困難になってしまって日常生活が不便になることもある神経痛です。
この坐骨神経痛の原因はいくつか考えられるのですが、精神的なストレスも原因の1つとして考えられています。
これは、自律神経と坐骨神経に密接な関わりがある為です。
まず、人間にはいくつもの神経が存在していますが、その中でも自律神経とは意識せずに自動で働いている神経のことです。
そして、自律神経には交感神経と副交感神経という2種類があります。
交感神経とは、活発に動いたり緊張状態が続いた場合に機能する神経のことで、副交感神経とは、就寝時などのリラックスしている状態に機能する神経の事です。
この2つの神経がバランスよく働くことにより、人間は正常な状態を保つことが出来ているのです。
しかし、緊張を感じている間は交感神経が優位な状態になります。
その状態が長期間続くと、血流の流れが悪くなってしまいます。
血行が悪くなると、筋肉に十分な栄養や酸素が行き渡らなくなってしまい、その結果、筋肉が緊張して硬くなってしまいます。
そしてこのような状態になると、神経までもが徐々に圧迫されてしまうのです。
そして、このように交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで自律神経が乱れてしまい、その結果坐骨神経痛を引き起こす要因になってしまうのです。
こういったストレスは、自覚がないままどんどん蓄積されていってしまっている人が多くいます。
その為、知らず知らずのうちに坐骨神経痛の原因を作ってしまっている人もいるのです。
また、慢性的なストレスに悩まされている人は自律神経が乱れやすい傾向にあるので、その原因を無くすように意識していく必要があります。
このように、緊張状態が続くことが原因になっていることは見落とされがちなのですが、神経関連の点から見れば、ストレスを軽減することで自律神経が正常に働くようになる為、坐骨神経痛と大きく関わってきているといえます。
また、緊張状態が続くと、身体に歪みをもたらすこともあります。
身体に何らかの歪みが生じると、日頃から身体中の色々な筋肉に負担がかかった状態になっています。
そうすると、筋肉が疲労して硬くなり、筋力が弱まってしまうのです。
こういった状態に身体に負担がかかる状態が加わると、坐骨神経が圧迫されて、痛みや痺れなどを引き起こす要因となってしまうのです。
このように、坐骨神経痛の原因には、外的な要因だけではなく、精神的な面も大きく関係しているということが分かります。
そして、このストレスとは、精神的なものはもちろんですが、身体的なものも挙げられます。
例えば、長時間同じ姿勢で作業などをしている場合、身体の一部分に集中して力が加わることで、その部分の筋肉や骨などが緊張状態になっていることがあります。
その為、身体的な面でも一部分に集中した負担をかけないようにする必要があります。
精神的なストレスも、人間関係や仕事関係のことが要因になっていることが多いのですが、自律神経の乱れから引き起こされる慢性的な疲労・だるさ・めまい・偏頭痛・動悸・ほてり・不眠・便秘・下痢などが要因となってしまっている場合もあります。
他にも、自律神経が乱れると、不安感や疎外感を感じて落ち込んだり、何事にもやる気が出ずに憂鬱になるというような症状も出ることがあるので、こういった形で悩むことが要因になってしまう場合もあります。
これらのことから、心身共に健康な状態を保つことが、重要な対策法だといえます。
心身共にリラックスをして、身体も心もバランスよく保つことが大切なのです。