ぎっくり腰になると多くの場合で病院に行って治療を行いますが、様々な都合で病院に行く時間がとれないということがあります。
そんな時に自分で出来る対処法として患部に湿布を貼ると言うものがあります。
しかし沢山の種類があるのでどれを貼ればいいのか迷ってしまいますが、ぎっくり腰になってからの日数や症状によって使い分けるのが良いと言われています。
ぎっくり腰になってすぐは腰の周りの筋肉に炎症が生じている状態です。そのため患部の周辺が熱を持っていることもあるため、まずはその炎症を沈めて痛みをとることが優先となります。
筋肉に生じている熱をとるために適しているのは冷湿布です。
湿布剤に含まれている水分も気化熱として患部の熱を取ってくれる効果が期待できます。慢性的に痛みがある場合にはその部位にコリが出来たり血行不良が起こってしまっていることが原因だと考えられるので、血行を良くする温湿布を利用するようにしましょう。
ぎっくり腰になってから数日たち、痛みが軽減し熱が引いたタイミングで使うようにします。
このように使い分けるのが良いと言われていますが、実際には冷たいと感じるものでも皮膚の表面が3度ほど低下するだけだという言うデータもあり、炎症を起こしている患部を冷やすことは難しいと言われています。
そのため、最近の製品には痛みそのものを取り除く成分が配合されているものが多いため、痛みを取り除くことを第一に考えたものを使用しながら保冷剤などで患部を冷やした方が効果が期待できるという説もあります。
ドラッグストアなどで売られているのものには第一類医薬品、第二類医薬品、第三類医薬品という種類があり、第一類が一番成分が強いものが配合されています。急性で痛みが強い場合には鎮痛作用が強い第一類のものを選んで使うようにすると良いでしょう。
ぎっくり腰にはジクロフェナクナトリウムという成分が配合されているものが効果が高いと言われています。他にもインドメタシンやフェルビナクも高い鎮痛効果が期待できますので、選ぶ際には配合されている成分をしっかりとチェックしてみましょう。
「効果が強ければ何でもいい」と適当に使用するとその成分に身体が慣れてしまうので効果が実感できなくなると同時に薬効が強いということは副作用などが起こりやすいというデメリットも生じてしまいます。また、その人の体質によっても合う・合わないがありますので、薬剤師に相談して購入するのも一つの方法です。
湿布が手元に揃ったら、次に重要なのは貼る場所です。
急に痛みが出るぎっくり腰の場合には、ゆっくりと腰を曲げてみて一番痛みを感じる場所を中心に貼るようにします。
痛みがある場所だけではなくその周辺の筋肉にも炎症が生じてしまっているので、痛みがある場所だけに貼るサイズに切ってしまうのではなく、1枚のままで貼るようにしましょう。
数日経過して熱や痛みが少し治まってきた時には、痛みがある場所に直接貼るという方法とは違い、痛みがある場所から指4本ほど上の場所に貼るようにします。
これは背骨から出ている神経が圧迫されることで痛みが生じてしまっているので、背骨から出ている神経のすぐそばに貼ることで痛みの大元に直接作用することが出来るようになるので、痛みを軽減することが出来ると言われています。
また、湿布を貼る時に肌が敏感な人は長時間貼り続けているとかぶれてしまうこともあるので、少しずつ隙間を開けるなどして肌に負担がかからないような貼り方をすることで負担を軽減することが出来ます。
自分で様々なことを行っても症状が軽減しないという場合には慢性化してしまう前に病院で適切な治療を受けるようにしましょう。