急に腰痛が起こった時には、その原因が何であろうともぎっくり腰と呼ばれています。
たいがいは職場や家庭の中でちょっとしたはずみに、突然ギクッと痛みが現れてきますので、どうしてよいものなのか迷ってしまうこともよくあります。
ぎっくり腰になってしまう原因はいろいろとありますが多くのぎっくり腰は、捻挫みたいなものですから、捻挫の初期の治療のように安静にしていることが非常に大切になってきます。
激しい痛みであっても静かに横になっていれば、痛みが遠のいてそれだけですっかりとよくなることも多くあります。
あわててしまいすぐに病院に行く必要もありません。
立ち上がることさえ困難な痛みの時は、自分が楽な恰好、痛みが出てこない格好で寝ていてください。
多くの場合横向きになって身を縮めるような恰好が楽なはずです。その一方で足に麻痺がおこってしまったり、おしっこが出にくくなってしまったり、肛門の周りの感覚が鈍くなってしまったなどの状態が出てきたときには、神経根や馬尾神経に障害が起こっている可能性がありますので、迷うことなく救急外来を受診してください。
ぎっくり腰になってしまう原因はいろいろとありますので、家庭でできる治療の中でこれがベストだというものはありません。
ですが静かにしているだけでも痛みが遠のいて、すっかりと治ってしまうこともよくあります。
何とか歩ける程度の痛みであっても腰の不安定感が続いて上半身を支えるだけでも不安を感じてしまうようであれば、コルセットがおすすめになります。
以前であればどの家にもさらしをきつめに巻いたものを常備していたものですが、最近ではさらしを置いている家も少なくなっています。
現在では薬局やデパート、スーパーなどの健康器具売り場でいろいろな種類のコルセットが販売されていますので、手軽に利用してみてください。
初めてぎっくり腰をやった人ならともかく、以前にも起こしてしまったという人も多くいます。
そんな人は病院に行って鎮痛の座薬をもらっているはずです。それらの薬が残っていればとりあえずその薬を使ってみることもよいことでしょう。
腰痛を起こさないためには、筋力を強化していくことが非常に大切です。
腹筋や背筋、腰筋は弱くなってくると筋疲労による筋痛が起こってくるばかりではなく、上半身の重みや物を持った時のストレスが脊柱にストレートにかかってきてしまうため、腰痛の原因になってしまいます。
腹筋、背筋、腰筋は天然のコルセットです。
これを鍛えておくことで脊柱にストレスがかかることが少なくなってきますので、腰痛を起こしてしまうこともだんだんと減っていきます。人工的に作られたコルセットも十分に腰の痛みには有効に働いてきますが、予防の観点からみるとこれらの筋肉がコルセットに代わる役目をしています。
腰痛体操などを行ってこれらの筋肉を鍛えていきましょう。
朝と晩の一日二回行い筋肉が温まって効果が出やすい、風呂上がりに体操をすることが効果的です。
ですが体操も正直言って面白くはないというのが欠点で、長く続けていくのに飽きる人も結構多くいます。
その点スポーツならば変化を伴っていますので、続けていこうという動機づけが得られやすいものの一つになっています。
おすすめのスポーツは何と言っても水泳になります。
水泳は浮力を利用していますので、腰椎にかかってくる負担も少なく全身の筋肉をまんべんなく使いますので、リウマチなどの手足の関節の痛みにも勧められるぐらいです。
まさに腰痛対策にぴったりのスポーツです。
体操やスポーツを行って腹筋や腰の筋肉を鍛えていくことで、自分にぴったりとフィットした立派な天然コルセットが出来上がってきます。